嘘をつくのはいけないこと?子どもの嘘には種類があります。子どもを理解すると嘘が無くなる。

嘘を嘘だと思わない

下の子を叩いて泣かせてしまい「やってない」とつく嘘。
いたずらを見つかって「自分じゃない」とつく嘘。
お友だちの物をポケットに入れてしまい「もらったの」とつく嘘。
「また嘘ついて・・・」と大人はすぐに思いますが、子どもには嘘という意識が無いのが大半です。
全てに理由があり、中には悪い事だと思っていない場合もあります。
そのため「嘘ついちゃダメ」「嘘つく子は嫌いです」など頭ごなしに叱っては傷つきます。
嘘をつくことで生じた矛盾と正しい方法を気づかせることが大切なのです。

認めなくても良しとする

現行犯(聞こえは悪いのですが)ならまだしも、時間が経ってから話す場合は「認めさせる」ことから始まりますね。
嘘をつくのは「自分が正しい」もしくは「正しくありたい」という正義感や自尊感情の表れです。
そのため「あなたが悪い事をしたのでしょう?」という問いかけには、簡単に「うん」とは言えません。
それでも畳みかけるように追及したり、叱ることは却って逆効果になることもあります。
中には「次は見つからないようにしよう」と捉える子どももいるからです。
子どもは人を陥れよう、傷つけようと思い嘘をつくことはありません。
簡単に認めないようなら「認めること」は一旦置いて、方向を変えましょう。
大切なのは認めさせることではなく「やってしまった事は他人にとって嬉しくない行為」だということがわかることなのです。
「弟が泣いていて可哀そう。お母さんも悲しい」だからこれは「やってないけないこと」が感じられれば、それが大きな一歩となります。

言い訳と理由の差

「これが嫌だったからこんな事しちゃったんだね」
このように聞き出すことは言語によって自分の感情を整理することに繋がります。
その積み重ねで「イヤだった」「悲しかった」と自分の感情が言語で表現できるようになります。
思いが表現できるようになると、人との関わりも、より上手になってきます。
十分時間をかけて大切にしたい経験ですが、ここにも注意すべきことがあります。
自分の思いを話すことを重視させるあまり、善悪への認知が疎かになるのです。
「理由」を聞くことは必要だけど「言い訳」は不必要なのです。
子どもは理由と称して言い訳を考えることで精一杯になり「やってはいけないことをした」印象が薄くなってしまうのです。
その結果「最初は我慢したけど、こう思ったから我慢できなかった」など我慢が出来なかったことにも理由を並べる「言い訳ばかりの子」になります。

簡潔に伝える

子どもの集中は年齢以下です。
つまり3歳の子どもも3分の集中を持続することは難しいのです。
注意を受けている間に気持ちが途切れ、言われていることが理解できなくなってしまいます。
「何回言っても繰り返す」子どもの場合は前置きが長すぎて、結論の時には上の空だった可能性もあります。
注意する時は「これをされたらみんな嫌な思いをする」ことを簡潔に伝えるだけで十分効果的です。
また「いけないことができる機会を作らない」ことも大切です。
子どもは善悪の判断基準を身近な大人と関わりながら、その大人からすこしづつ学んでいます。
まだまだ発展途上のため、自分の感情が優先されてしまうことが大いにあります。
そのため自分にとって都合のいい事しか言わなかったり、自分が得する解釈をしようとするのです。
「怒られるから悪い事をしない」ので「誰も見ていない」ならば自分の欲求を止めようとは思いません。
「誰も見ていない」状況を作らず、経験を積み重ね子ども自身の判断基準が育つまで待つことが必要です。

読んでいただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。