子どもの遅れを心配に感じたら・・・。グレーゾーンの子どもたち。気を付けたい二次障害。
もしかして発達の遅れがある・・・?
「他の子に比べると・・・」
年齢が近いお友だちと遊んでいると我が子の成長が気になる時がありますね。
発達には個人差がありますので母子手帳の通りにはいかないと頭では分かっていても心配になります。
「うちの子は遅れていませんか?」と心配に思う保護者の方が相談にみえることもあります。
遅れているように思ってもほとんどの場合は性格や気質によるものです。
言葉が出るのが早い子がいれば、ゆっくりでも着実に成長するタイプの子います。
一見集団に付いていけていないように思われるマイペースな子も、よく観察するとその子なりに考えて行動しています。
他の子と発達の早さを比べるのではなく、その子なりのペースでも成長が見られれば過度の心配は無用です。
気を付けたいこと
ちょっとつまずきがある子も、発達がゆっくりな子も気を付けたいのは二次障害です。
苦手なことがある場合、さりげなくサポートをしていくことが必要となります。
例えば集中が途切れやすく、常に声かけが必要な場合は先生の目が届く席に配置してもらう。
片付けが苦手で整理できないのならチェックリストを活用して問題を視覚化する。
このように、その子が何につまずいているのかを明確にしてサポートすることが有効です。
出来ないことを引け目に感じることで自尊感情が低くなりがちです。
自尊感情が低いまま大人になると「自分はどうせ何をしても上手くいかない」「ダメな人間だ」と思い込み、最悪の場合犯罪に走ることもあります。
そのために自尊感情を高めることが事が大切です。
自信の持てる何かを身につける事でも良いと思います。
少し頑張れば出来る課題を提示して、自分の力でクリアする事を繰り返す事で自己肯定感が育まれます。
例え出来なくても諦めず取り組む力は「自分なら出来る」と自分を信じる力です。
その力は自分自身の成功体験の積み重ねと家族を始めとする周りの人からの絶対的愛情から得られるものなのです。
私たちのやるべき事は「出来ないことを出来るようにする」のでは決してありません。
「やってみたい」と思えるようにすることなのです。
心配な時には
もちろん心配な時には医療機関の受診を勧めたり、発達支援センターを紹介しています。
あまり楽観し過ぎてしまうことも問題になるからです。
感覚統合に障害があると通常の発達と同じような手順では取得できない事があります。
通常であると目で見たものや耳で聞いたものなど五感からの情報は脳に送られ、脳は情報処理を行い、各器官に指令を出します。
これを感覚統合と言います。
感覚統合に障害があると五感を通して得た情報が各器官に正確に送ることが出来ません。
例えば母国語の取得を例にします。
赤ちゃんは産まれてからお母さんが語り掛ける言葉や周りの環境を通して言語に触れます。
この耳で聞いた言葉が言語化され、言葉として表現出来るようになります。
感覚統合に問題があるとこのような発達は出来ません。
感覚のどこにつまづきがあるかを見極め、早めに対処することで補えることがあります。
対処が遅くなるほど追いつくことが難しくなるだけではなく、その子が受ける劣等感増えるのです。
その子の障害を見つけることが重要なのでなく、ひとり一人が過ごしやすい環境を作ることが重要なのです。
読んでいただきありがとうございました。