保育者と保護者。子どもを思う形の違いとは。気持ちよく新学期を迎えよう。
立場が違えば思いも違う・・・
幼稚園の先生を見ていて、ちょっともどかしい時ありませんか。
「先生の考えがわからない」や「もう少しこうしてほしい・・・」と思ってしまうことありませんか。
逆に保育者からしたら「お家でこうしてほしい・・・」「こちらの考えが伝わらない」と思うこともあります。
決して批判ではなく、このような思いの違いは多々あると思います。
保護者の方から「担任の先生がこんな風に言っていたけど納得がいかない」と相談されたこともあります。
でも担任の先生に聞いてみると「ああ~なるほどね」ということもあります。
親の思いと先生の思い、出来る事、難しい事子など子どものために上手く伝えてみませんか。
お互いのことを知ることで心配事もグッと減り、子どものこともよりよく見えてきます。
朝のお別れ儀式
朝の登園時、泣いている我が子を置いて帰る切なさは、親にとっては身を切られる思いです。
そんな時、先生がさっと抱っこして受け止めてくれたら安心して帰れますね。
でも何故か担任の先生はちょっと離れたところで見ているだけ・・・。
「先生うちの子を早く抱っこして安心させて」親は切に願います。
保育者側から見てみると・・・
せっかく自分で頑張ってお部屋に入ろうとしているのに、お母さんがいつまでも見えるところにいるから踏ん切りがつかない。
「子どもを信じて帰ってほしい・・・」先生は子どもの成長を知っています。
どちらも正しいのに、こんな感じで思いのすれ違いが生じます。
同じ思いを持っています
親が我が子を大切に思う気持ちはとても深く尊いものです。
だからこそ他の人も同じように我が子を慈しみ、大切にしてほしいと思います。
担任の先生から少しでも我が子に対する愛情が感じとれないと不満に思い、時に心配になります。
もちろん担任の先生もクラスの子どもたちはとても大切で愛しい存在です。
例え出産経験が無くとも、子どもと一緒に日々を過ごしていると自然とその子との間に愛着が生まれます。
つまり保育者も保護者も愛情のベクトルは、きちんと同じ方向を向いているのです。
返報性の原理
相手にしてあげた分の同じ見返りを求めることを「返報性の原理」といいます。
愛情も受けた分だけ返してあげたいと思うものです。
「うちの子は先生のことが大好きです」と言われると、保育者も人間なので「返報性の原理」が自然に働きます。
子どもの集団での姿は家庭とは全く異なります。
日々の園生活で先生にとって当たり前の姿も、保護者にとっては新鮮で、どんな些細なことでも聞けると嬉しいものです。
「先生はうちの子の事よく見てくれている」とわかってもらえることが信頼の近道です。
「○○ちゃん、こんなところが良いですね」と機会があれば保護者にマメに伝えましょう。
思いを言葉にしてコミュニケーションをとることは悪い事ではありません。
円滑な人間関係のためにどんどん伝え合うべきだと思います。
そうすることで「先生は我が子をいつも良く見ていてくれる」という良い印象を持ってもらえます。
先程の朝の登園での見守りの姿勢も「先生には理由があるんだな」と良い方に自然に解釈してもらえるのです。
相手の経験を自分の経験に
「結婚前は保育の仕事をしていました」というお母さんは多いと思います。
また、結婚出産を経て保育の仕事に就く人も多くなりました。
このようにどちらも経験している人でなくても、相手をわかろうとすることが大切です。
お母さんは日々終わりのない家事と子どもの世話とで大忙しです。
子どもを毎日元気に幼稚園に送り出すことも、当たり前のように思えて実は大変なことなのです。
そんなお母さんの労力を思うと、こちらからのお願いの仕方も変わってきますね。
保育者はたくさんの子どもを相手にしながら常に安全に気を配り、ひとり一人の成長の機会を逃さないよう目を配ります。
担任の先生とは我が子の話だけではなく、その先生なりの保育に対する思いを聞いても良いですね。
経験が無くてもお互いを理解しようとすることで相手の経験が自分のスキルに繋がります。
自分の世界も視野も広がることで人生も充実していくと思います。
せっかくのご縁ですので、出会いが自分のプラスになると素敵ですね。
読んでいただきありがとうございました。