どこまでが親の仕事?「子どものために」が子どもの「できる」を奪っています。自分の事は自分で出来る子になるために。
親の仕事?子どもの仕事?
「自分の事は自分でやりましょう」
当たり前のように言われ続けている言葉ですが、これは何歳から適用なのでしょうか。
年齢に応じての課題となりますが、実は集団生活に入ったら適用なのです。
保育園では1歳くらいの歩ける子は自分の物を自分で片づけたりしています。
2歳の子でも朝登園したら「連絡ノートはカゴ」「タオルはタオル掛け」自分でテキパキ片づけます。
幼稚園から帰って来て自分の荷物をきちんと片付けていますか?
次の日の支度が自分で出来ますか?
これは親の仕事ではなく、すべて子どもの仕事なのです。
「ママのせい」は定番です
これは幼稚園で子どもの口からよく聞く言葉です。
登園が遅かった子に「何で遅かったの?」と聞くと「ママが起きるの遅かったの」
実際、親御さんに聞いてみると「登園の時間になっても遊びを止めなくて・・・」などの違う理由が返ってきます。
帽子を忘れちゃった子も「ママが忘れたの」とやっぱり人のせい。
「ママ!今日上履き入っていなかったよ!」と怒る子どもに「ごめんね~。ママ忘れてたね~」と謝るお母さん。
「まだ小さいから仕方ない」と思っていませんか?
誰かのせいするのは「怒られたくない」という、子どもなりの回避です。
「怒られる」ことで心が折れてしまうので「自分は悪くない」と責任を転嫁するのです。
忘れ物をしても、失敗しても、いつも人のせいにしているだけでは何も成長しませんね。
自分で出来る工夫が大切
実は子どももわかっているのです。
「○○君も起きるの遅かったんでしょ?」とか「○○ちゃんも確認しなかったんでしょ」と言うとばつが悪そうに「うん」と答えます。
何故出来るのにやらないのでしょうか。
それは「本当は出来るけどお母さんがやってくれるから」なんです。
幼稚園では当然すべてを自分で行います。
お弁当箱をしまうことも、脱いだものを掛けたり、週末に持ち帰るものをまとめたり・・・。
お家では何も出来ないと思われている子も、実は幼稚園では当たり前のように出来ているのです。
もちろんお友だちと競い合っているからという利点もありますが、それ以外にも工夫があるのです。
それは自分の身の回りのことがしやすい工夫がされているのです。
子どもが掛けやすい制服を掛けるフック、カバンを置くところ、連絡ノートを出すカゴ、すべてがわかりやすく出来ています。
週末に持ち帰るものも絵に描いてあったり、子どもが自分の眼で見て確認できるようになっています。
「自分で出来る」工夫をすることで「自分で出来た」という自信になります。
この自信が積み重なり達成感となります。
自分で注意することが大切
「子どもに失敗させないように」と手を貸しすぎてしまう事で責任感が育たなくなってしまいます。
「子どもが困ると可哀そう」→「やってあげる」という悪循環が出来ていませんか?
子どものために良かれと思ってやっていることが、実は一番子どものためにならないのです。
良い習慣が身に付かない子は、小学生になっても親が確認しないと忘れ物ばかりです。
中学生になってまで「明日の持ち物がわからない」と友だちに聞いている子はとても多いのです。
これではいつまでも助けてあげなくてはいけませんね。
でもこれって正しいのでしょうか・・・。
本来、親の仕事は環境を整えてあげること、良い習慣づけをすることなのです。
つまり子どもが自分の力で出来るように手助けをすることが、子どもの成長のために親がするべきことなのです。
ちょっと工夫をすることで子どもも親もぐんと楽になります。
良い習慣づけは早くから整えてあげたいですね。
もちろん遅すぎることはありませんので、いくつになっても取り入れてみてください。
読んでいただきありがとうございました。