いくつになっても自分をあきらめない。自分の人生の満足度を上げるために。エリクソンの発達段階
自分の事大切にできていますか
以前趣味について書かせていただきました。
仕事以外のフィールドを持つことで仕事のストレスを軽減できるなどの効果が期待できます。
それは子育て中でも同じです。
子育てから切り離せる自分だけのフィールドがあることでリフレッシュすることができます。
離れることでゆとりが生まれ、我が子をあらためて可愛いと思えることもあります。
もちろん子どもを育てることが一番と思えるのは、親として尊い姿だと思います。
「今は子育てに集中したい」
と思っている人も将来の自分のために自分のための時間を作ってみませんか。
年齢に応じた課題とは・・・?
エリクソンの発達段階では人生を8段階に分けて、それぞれの心理的課題と危機、獲得できる要素を示しています。
例えば0歳から2歳(乳児期)の心理的課題は「信頼感」危機は「不信感」獲得できる要素は「希望」です。
この時期に母親と強い愛着関係を築き、不安や恐怖などの負の感情を取り払うことで母親に対して基本的信頼感を得ます。
この基本的信頼感を得られた子どもは「希望」を持つことができます。
希望があることで、これから出会う人とも信頼関係を築けます。
ですがこの時期に「信頼感」を得られなかった子どもは何事に対しても「不信感」を持つことになります。
このように人生の中でその時期に応じた課題をクリアすることで、より豊かな人生を送れるのです。
もちろん子どもだけではなく大人にも心理的課題は存在します。
大人の心理的課題
仕事や子育てを頑張っている世代は20歳から39歳(成人期)もしくは40歳から64歳(壮年期)にあたると思います。
成人期の心理的課題は「親密性」危機は「孤独」獲得できる要素は「愛」です。
成人期は仕事を始めて新しい環境に身を置く人も多くいます。
もしくは恋愛に悩む年齢でもあります。
職場の新しい環境または恋愛関係で自分を受け入れてもらい、相手を受け入れる努力をします。
仕事を覚え、誠実にこなすことで上司に信頼され、自分を受け入れてもらいます。
恋愛関係ではケンカをして孤独を感じることもありながら、それを乗り越えて信頼できる親密な関係を作ります。
その結果「愛」を手に入れることができます。
もちろん仕事と恋愛だけではなく、出産と子育てという形でも言えます。
出産によって出会えた我が子を子育てという形で信頼関係を築き、愛を得ます。
そして成人期に人と親密な関係を作れなかった人は「孤独」となってしまうのです。
壮年期の心理的課題は「生殖性」危機は「停滞」獲得できる要素は「世話」です。
生殖性もしくは世代性と言われ、他者への援助が課題となります。
子どもを育てることや、仕事では後輩を指導することがこれにあたります。
この心理的課題をクリアできない場合は関心が自分自身にとどまり「停滞」します。
このように心理的課題が見えてくると自分の人生を振り返るきっかけとなりますね。
また壮年期の子育ては「子どもの独立」というライフイベントも発生します。
子育てを生きがいとしてきた母親にとっては心理的空白状態である「空の巣」と呼ばれる状態に陥る恐れがあります。
自分の生活のすべてを注いできた、子どもという存在が無くなってしまった事で自分のアイデンティティまで無くなってしまうのです。
そうならないためにも自分自身の生き方の見直し、夫婦間の再構築などが必要となります。
自分を輝かせるのは自分だけ
老年期は自分の人生が満足のいくものだったかどうかによって大きく変わっていきます。
自分の人生を評価して受け入れる時期です。
満足のいくものだったと思えれば、安定した老年期を迎えられるのです。
成人期と壮年期に、子どもや仕事だけに没入することなく、自分を高めるために時間を使った人は老年期に輝いています。
そのような人は「子どもの独立」も新しい可能性への始まりとして前向きに受け止められるそうです。
つまり自分の人生は自分自身の物として自分が満足のいく生き方をする必要があるのです。
そうすることで自分の最後の時を心穏やかに過ごせるのかもしれません。
子どもが優先となりがちな子育て期と重要な仕事を任されることの多くなる年代ですが、もう少し自分を大切にしませんか?
読んでいただきありがとうございました。