人の顔色を窺う子。構ってほしい子。満たされていない子どものサイン。「承認欲求」を成長に変えるには・・・?

認められたい思いは同じ

何人もの子どもたちと出会い関わってきました。
当たり前ですが子どもたちのタイプは十人十色。
そのため接し方もみんな同じではなく少しづつ変えています。
その子によって伝わりやすいアプローチの仕方やそれぞれの課題があるためです。
でも共通しているのは「認められたい」という思いです。
注目してほしくて目立つことをしたり、褒めてもらいたくて先生のお手伝いを張り切ってくれたり・・・。
子どもたちはこちらが目を向けると、とても満足そうな顔をしてくれます。
これは「承認欲求」という欲求のひとつです。
承認欲求とはマズローが定義した五段階欲求のひとつで「他者から認められたい」という欲求です。
この欲求には個人差はありますが、大人はもちろん子どもにもある欲求です。
抑えなければならない欲求ではなく、この欲求が「もっと頑張ろう」といったモチベーションになるのです。

環境や気質が原因・・・?

「集団の中で認められて自分を価値のある存在だと思いたい」ために子どもは様々なアピールをします。
そして欲求が満たされない時に人は不安や緊張を感じると言われています。
この承認欲求には個人差があり、それは気質や家庭環境が起因していると言われています。
「下の子が生まれたばかり」の場合は今まで注目を集めていたのに急に環境が変わってしまった事が原因かもしれません。
もしくは「歳の近い兄弟姉妹がいる」「両親が多忙」などの生育環境が原因となる場合があります。
そして強過ぎる欲求はしばしば弊害となる場合があるのです。

こじらせてしまうと・・・

強い承認欲求を持つ子どもの「褒められたい」「認められたい」欲求を満たさなかった場合はどうなるのでしょうか。
最初は自分の欲求が満たされるまで行動がエスカレートをするなど躍起になってアピールを続けます。
大人と一緒にいる事を好んで「見て見て~」が増える事もあります。
大人の会話に割って入り「聞いて聞いて~」なんて子もいますね。
それでも満たされないと「アピールがひどくなる→しつこくて怒られる」といった悪循環になることも考えられます。
逆に「良い子でいよう」「怒られないようにしよう」と常に大人の顔色を窺って必要以上に不安そうな様子の子もいます。
欲求を上手く満たせないと不安が大きくなるなどしてパーソナリティーに影響を及ぼしてしまうこともあります。

自信となる場面を増やそう

「承認欲求」はあくまで他人からの評価です。
そこだけに固執することなく次の段階である「自己実現欲求」に導いてあげることで「承認欲求」だけに頼ることはなくなります。
「自己実現欲求」とは自分の力や可能性を発揮したいと思う欲求です。
「他人が褒めてくれている自分をすごい」と思うだけでは「褒められなくなったら終わり」といった思考に陥りがちです。
でも「自分の力でやり遂げたことを認めてもらう」経験によって「自分を信じる」事ができます。
この「自己実現欲求」を満たすために「誰にも負けない何か」が身に付けられると良いと思います。

読んでいただきありがとうございました。

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