子どもに持たせたい強い心。折れない心を作るメソッド。遊びの中で育つ力とは・・・?
変わりゆく大学入試
子どもの真の学力が問われるようになってもう数年経ちます。
算数のテストでは計算問題の正答率が高いのに比べ応用問題の正答率はかなり低いことが問題視されています。
応用問題は問題文の中に情報があり、それをどう組み合わせて答えを導き出すのかがカギです。
言い換えれば工夫をして答えを出さないといけないのです。
それができないのが今の子どもたちだと言われています。
学力は高くても応用ができない。
知識があっても活かし切れない。
これが社会に出て仕事をするようになった時にどうなるのでしょうか。
現代でも直面する問題に柔軟な対応ができず、心が折れて1年以内に離職する若者が多いそうですね。
我が子や関りのある子どもが将来、立ち向かえる力を付けるには幼児期にどんなかかわり方をすれば良いのでしょうか。
遊びの中で育つ力
子どもは遊びの中で学びます。
例えば遊びの中で空き箱やトイレットペーパーの芯などで武器を作ることがあります。
もちろん最初はうまくいきません。
セロテープを無駄に使ってくっ付けてもすぐ壊れてしまって何度も何度も直しています。
次第に「どうすればしっかり止められるのか」がわかるようになります。
お友だちのを見て真似することもあれば試行錯誤してその方法を発見することもあります。
このように子どもたちは遊びの中でこそ学んでいるのです。
何度も工夫した経験で得た知識は本物の知識となり、次に似たようなことに直面した時にこの経験を思い出すことができます。
「あの時はこうしたら上手くいった。これも同じようにできるかな」と経験を頼りにやってみようとします。
これは以前自分ができるようになった経験が自信となり自己有能感が芽生え「次も出来るはず」と思えているからです。
この達成感の積み重ねこそが自己肯定感に繋がっていくのです。
仲間とともに伸びることも
遊びはひとりだけではありません。
友だち数人と大きい積木で基地を作ろうとしました。
「どうしたら基地みたいになるか」「基地には何が必要か」色々な意見が出ます。
その中で友だちと言葉を介して試行錯誤や役割分担をします。
それによって言語力も意見調整力も伸ばすことができます。
お手伝いで伸びること
「お手伝いはいつごろから?」
それは言葉でのコミュニケーションができるようになれば可能です。
「このゴミをゴミ箱に捨ててきてね」や「これをパパに渡してね」など何でも良いのです。
少し大きくなったら食事の前に箸を並べるなど決まった仕事をさせることで責任感が生まれます。
お手伝いの後は必ず「偉いね」ではなく「ありがとう。助かったよ」と言ってあげることがポイントです。
自分は人の役に立っているという経験の積み重ねが「自己有用感」を育てます。
この「自己有用感」は自分ひとりでは身に付けることができません。
人に感謝されることで得られるものです。
人の役に立てたから自分は「役に立つ人間」であり「必要とされている」と思えます。
それが自尊心のもととなります。
自分を大切と思える感情
自尊心が低い人は「自分は何をやっても上手くいかない」と思っています。
壁にあたると心が簡単に折れてしまい、困難から逃げようとします。
人を妬みやすく辛いことは他に原因を求めてしまいがちです。
実際にそれがもとで犯罪に手を染めてしまうことも多いのです。
逆に自尊心が高い人は「自分は卑しいことをする人間ではない」と信じているのでルールを破ることはしません。
そして自尊心が高い人は「自分はやればできる人間である」と信じています。
困難なことがあったとしても「自分なら乗り越えられる」とわかっているので踏ん張りがきくのです。
この自尊心こそが「自分を支える力」となるのです。
これこそが子どもに付けてあげたい力ですね。
読んでいただきありがとうございました。