直したい行動を直す。叱るより効果的な方法は・・・?認知行動療法の考え方。

目に付くのは直したいところ・・・

保護者の方から「うちの子これができなくて」とか「すぐ兄弟ケンカするから怒ってばっかり・・・」なんて相談はよく聞きますね。
親御さんも私たち保育者も直したいところに目が行きがちになっていませんか。
「いくら怒っても効果がない」なんて場合はちょっと言葉を変えてみましょう。

悪い面を指摘するより、良い面を褒める

行動療法のひとつに悪い行動を直すよりも良い行動を増やすやり方があります。
例えば
「兄弟ケンカを止めさせたい」のであれば
「兄弟ケンカをしたら怒る」パターンを「兄弟ケンカをしなかったら褒める」パターンに変えるのです。
いくら兄弟ケンカばかりと言ってもケンカをしていない瞬間もあるでしょう。
その時に「仲良くできてお利口だね」と褒めてあげます。
この良い行動を認めてあげることで徐々に悪い行動の出る割合よりも高くなります。

死者にできないことって・・・?

子どもに注意をする時に気を付けたいことがあります。
それは
「死者にできることを注意しない。死者にできないことを言うようにする」です。
例えば
先程の兄弟ケンカを注意する場合は「ケンカをしない」と言ってはいけません。
死者はケンカをしません、つまり死者はケンカをしないことができるのです。
死者にできないことは「仲良くする」ことなので「ケンカをしちゃだめ」よりも「仲良くしようね」の方が子どもにとって伝わりやすく、またどうしたら「仲良く」できるのかを考えることができます。
公共の場などで静かにさせたかったら「静かにしてね」ではなく「かっこよくしてね」の方が子ども自身、その場に望ましい姿をイメージします。

このようにただ単にその行動を止めるのではなく子ども自身が「どうしたらそうなれるか」を考えることが大切です。
それによって子ども自身の努力で悪い面を良い面に向けて修正すること、これが行動療法です。

読んでいただきありがとうございました。