園児を通して見える、親御さんとの関わり。親子関係の大切さ。
気になる子どもとその家族
子どもの育ちには家族の関わりが大きく影響します。
特に母親と子どもの関係は年齢が小さいほど濃密なものとなります。
母親はもちろん家族が安定していることが幼児の健全な育ちには欠かせません。
子どもが不安定な時は幼稚園でトラブルは無かったかを考えます。そして心当たりがない場合は家庭の様子を確認してみると解決の糸口が見える場合があります。「お母さんが妊娠した」「お母さんが仕事を始めた」これらの理由は聞いたことがあると思います。
2歳の女の子の話です。その子は毎日元気に登園してきていましたが、ある日指しゃぶりが増え不安そうな表情が多くみられました。
その時期、女の子の保護者は慣れないPTAの役割に追われていました。話を聞くと家でも行事のことが頭を離れないようで子どもの相手をしていても気もそぞろだそうです。その行事が終わり保護者にゆとりができた時、子どもの状態は嘘のように安定しました。
母子関係から見えること
先程のようにほとんどの場合は母親とのかかわりの変化が子どもに影響をしています。、
子どもにとって母親の存在は安全基地です。子どもたちは、日々外界で頑張り母親のもとで休息をとります。そこで力を蓄え、また頑張ることができます。母親が安定していないと安全基地がその役割を果たせず、子どもたちの疲労だけが蓄積されていきます。
その結果子どもたちは不安定になったり、登園を渋るようにもなります。
そうならないために普段から保護者の様子にも気を配れると良いかと思います。
理想的な親子関係は母子分離の時に笑顔で「行ってきます」が言えて、お迎えの時に母親に「楽しかったよ」と飛びつけるような関係です。もし母子分離の時だけ泣いてしまってもすぐに泣き止み、しっかり遊べること。迎えの時は同じく笑顔で母親に飛びつくような関係が理想的と言われています。
母子分離の時もお迎えの時も母親に全く無関心な場合は母親に対しての関心の低さがうかがえます。
お迎えの時、子どもが母親に対して怒って暴力をふるう(ポカポカ叩く)場合も親子関係のゆがみが見られます。特に母親の養育に対する態度が安定せずに子どもに悪影響を与えていることもあります。
子育ては家庭と園で協力、連携しあうことで良い方向に向かいます。
子どもの変化を素早くキャッチできるように私たちもゆとりを持って保育にあたりたいですね。
読んでいただきありがとうございました。