イヤイヤ期を乗り越えるには~子どもの発達と内面への理解ができていますか。イヤイヤ期の仕組みとは~
イヤイヤ期は必要な時期
「いや!」は挨拶代わり・・・
私の受け持つクラスは2歳児なのでイヤイヤ期絶頂です。
幼稚園は大体が3歳児からなのでイヤイヤ期が済んだ子どもたちがほとんどかもしれませんね。
でも後半生まれの子たちはもしかするとイヤイヤ期を引きずっているのでしょうか?
その昔、年少組の担任をしていた頃は、イヤイヤ期なんて気にしたことはありませんでしたが、私が今勤めている幼稚園は2歳児クラスがあるので「魔の2歳児」を目の当たりにしておりました。
イヤイヤ期とは一体何なのでしょうか。
今まで母親の一部のような存在だった幼児が、自分が母親とは別の個だということに気付くことがきっかけと言われています。
今まではすべてを母親が決めていたけれど、自分にも意思があるということを表現しているのです。
だから大人が「これにしなさい」と決めたことに「(自分が決めたいから)イヤ!」なのです。
大抵の母親は突然のイヤイヤ期に戸惑い、空回りして悪循環となります。
私のクラスでも「トイレに行くよ」「イヤ!」「お片付けだよ」「イヤ!」着替えを出しておいても、「自分で選ぶ!」とそれが火種で大泣き・・・。
お母さんたちからの悩みも皆さん揃って「家でも大変なんです・・・」でした。
このイヤイヤ期は思春期の反抗期と同じです。第一次反抗期ですので、いつかは過ぎ去っていくのです。
しかも自我を確立させようと子どもも頑張っているのですから、これを経験しないと自分の意思を表現することはもちろん自我、自分と向き合うこともできなくなってしまいます。
自分の意志や考えのない子どもにしたくはないですよね。
保護者の方にアドバイスとして園で実践している方法を紹介しています。
それは「究極の二択」です。
例えば着替えを出しておくときは「これとこれ、どっちにする?」と2つ出しておきます。
「お片付けしよう」で「イヤ!」となっても「ひとりでできる?それとも一緒にやる?」
「トイレに行ってね」で「イヤ!」にも「トイレは今行く?それとも着替えてからにする?」など自分で決めているけれど、あくまでこちらの思惑の範囲に納めるのです。
子どもたちは心の中で葛藤しています。うまく表現できないこの気持ちをわかってもらいたいのです。
決してぐずりたいわけではないので大人が冷静に対処することが大切です。
うまくいく場合もあれば時間がかかる場合もあります。
そんな時は大人も子どもも冷却期間が必要です。私も一緒に組んでいる同僚にバトンタッチしたり、されたりしています。
保護者の方には、ちょっとその場を離れて深呼吸したり、コーヒーを一杯飲んだりとか、できる範囲で提案しています。
子育ては孤独で大変だけれど、そうやって分かってくれる保育者の存在は大きいものです。
若くて子育て経験がなくてもプロとしてぜひしっかりとアドバイスができる先生になってほしいなと思います。
読んでいただきありがとうございました。